江賀谷山  Mt. Egatani

 江賀谷山は、別名「霞ヶ岳」または「伊賀谷山」とも呼ばれ、国道367号線で花折峠を越えて北上するときに、牛の鼻トンネルをくぐって行者山トンネルに入るまで、左前方に高く聳えている峰です。山系で言うと、京都北山の第二の高峰・峰床山970mから南東に延びる尾根が、フジ谷峠を経て足尾谷と江賀谷の間に延びてきたところにある峰です。ほぼ800〜900mの尾根が、江賀谷左股に沿って大きく屈曲しています。江賀谷山の山頂には三等三角点「霞ケ岳」標高900.65mがあります。でも最高点は少し南にあり、ほぼ906mといったところのようです。別名の霞ヶ岳は、三角点の点名からついたものですが、伊賀谷山は、どうも「江賀」を「伊賀」と勘違いしてつけられたようです。北にある谷は、現地で調査しても、「江賀谷」が正しい名前でした。この山、一般的な登山道はまったくありませんが、こんな一本の長い尾根なので、尾根道がないはずがない、という感覚でした。案の定、登ってみると、尾根筋にはしっかりと踏み跡が付いていて、迷う心配はありませんでした。ただ、山頂と、次の899m無名峰の間は、尾根上にはアセビがよく茂り、歩きにくい箇所がありました。今回は葛川中村町の葛川小学校から歩き始め、尾根を縦走後、尾越から延びてくる林道を歩き、八丁平に出て、中村乗越を経て、江賀谷林道で中村に戻りました。今回、尾根道はいいのですが、中村乗越の下りで谷道に入ったとたん、この2ヶ月前、2013年9月の台風18号の爪痕が生々しく現れました。写真タイトル横の番号は、最後のルートマップに対応しています。


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山行写真
撮影日:2013/11/16 Photo by Minaphm, All Rights Reserved.
撮影機材:ボディー: Pentax K-7、レンズ: SMC Pentax DA18-250mm F3.5



葛川小のグラウンドから見上げる尾根 @
ここは保育園、小学校、中学校が同じ敷地にあります。そのグラウンドから、これから登る尾根を見上げています。どこから尾根に取り付こうか、
思案中です。右の神社の右手からも上がれそうでしたが、左手の工事現場まで登ると、高度を稼げそうなので、そちらに向かってみました。




砂防工事現場への道 A
巨大な砂防ダムのようなのを建設中のようで、それに登っていくコンクリート舗装の道を上がりました。



尾根への取り付き口 B
工事現場には作業用階段がありましたが、その右の杉林を、階段と平行に登ってみました。。



山腹の小径 C
階段が左に大きく曲がるあたりまで登ってみると、山腹に踏み跡があり、青いテープも付いていました。これを進みます。



見えてきた尾根 C-D間
尾根の上まで、高度差はそんなにありません。斜めに上がる踏み跡を辿っていくとすぐに尾根のてっぺんが見えてきました。



尾根に乗る D
やがて、尾根の上に乗りました。黄色いテープも見えます。よく、とまでは言えないにしても、そこそこ踏まれているようです。左はスギの植林、右は二次林です。



尾根の急登 D-E間
しばらくは急登が続きます。ときおり倒木などで尾根芯が登れなくなりますが、左右に適当に振れば、問題はありませんでした。左の植林が切れ、二次林中の登りです。



きれいな尾根 D-E間
11月も中旬です。カエデ類もたまにあり、素晴らしいオレンジ色を放っていました。



640m標高点付近 E
一汗かく頃、尾根が平坦になってきました。640mの標高点のようです。しばらくは登りも楽に。



尾根上の道 F
再び、左が植林となりました。ちょうど二次林との境目を登っていきます。



山頂台地が近づく F-G間
前方に光が見えてきました。あそこらへんでほぼ標高850mとなり、江賀谷の左右股分岐から上がってきた尾根と合流します。



峰床山 F-G間
山頂台地に乗りました。西の視界が開け、県境尾根の向こうに峰床山970mの姿が目に入ってきました。



もうすぐ山頂 F-G間
もうその先が山頂!



山頂三角点 G
三等三角点のある山頂に着きました。点名は「霞ケ岳」、標高は900.65mです。



さらに尾根の先を見る G
三角点は地形図で見ても明らかに最高点から離れています。目で見ても、先のほうが高いですよね。なんで、
ここに採点したのか、ちょっと不思議です。三角点の向こうは、左が二次林、右が植林と、入れ替わりました。



最高点あたり H
三角点から200mほど南に進むと、最高点らしき場所に。特に何もありませんが・・・国土地理院地図の
標高線では910mを超えているのですが、地理院のレーザ観測のほうを尊重すると、標高は906mほどでしょう。




ツキヨタケ? H-I間
残念ながらツキヨタケではありませんでした。でも名前は不明です。



蓬莱山 H-I間
初めて、東(左手)の眺望がありました。安曇川谷を隔てて蓬莱山です。中央の谷は、ヘク谷。



歩きにくい箇所 H-I間
緑の葉はアセビです。鞍部近く、尾根上に繁茂し、この先通過にちょっと難儀しました。今回の尾根上で、いちばん厄介な藪漕ぎ場所。



899m峰への登り H-I間
一度835mほどの鞍部に下ってから65mほど登り返します。この899m峰は、後でわかるようにかなりの鋭鋒です。



899m峰の頂 I
登りきったところが山頂です。リョウブの大きな木が一本。それ以外、特に何もありませんでした。ここで、ほぼ90度、右折です。



西向きの尾根 I-J間
ここからは西向きに下ります。歩きやすい、いい尾根です。ブナの木もありました。



ツツジの紅葉 I-J間
ドウダンツツジでしょうか。真っ赤に色づいていました。



鞍部へ下る I-J間
この先の鞍部は790mです。さっきの頂上から100mちょっとの下りです。右側から江賀谷左股の流れの音が聞こえてきます。



登り返し I-J間
鞍部を過ぎて、また80mほどを登っていきます。



899m峰の姿 I-J間
このあたりから振り返ると、さっき登った899m峰の姿が見えます。ちょっとした鋭鋒です。



870m峰 J
870m峰に着きました。ここで、尾根は左へ90度曲がります。その後30mほど下ります。



皆子山 J-K間
足尾谷を隔てた皆子山が、藪の向こうからようやく少し見えました。



次の鞍部 K
30m下って、標高840mほどの鞍部です。ここで、右に下ります。



小さな標識 K
下るポイントを探していたら、樹に小さな標識がぶら下がっていました。「→林道・峠(フジ谷)→」と書かれています。



下る沢 K-L間
この沢状の地形を下ります。下の小さな樹木がけっこううるさかったです。左に寄りながらがいいでしょう。



林道に出る L
湿地のような川を渡って、二ノ谷林道に出ました。いま見ているほうはフジ谷峠方面。この反対側に進みます。



林道分岐 M
広場に出てきました。林道の分岐点です。いま見上げているほうは、フノ坂峠方面。進むのは、八丁平方面です。



899m峰の姿 M-N間
Mの先で、谷間から再びさっき通った899m峰の姿です。



マムシグサの実 M-N間
ちょうど真っ赤に色づいていました。



林道終点 N
ここで林道はおしまい。山道を八丁平方面へ。



木道を行く N-O間
八丁平はまだですが、湿り気が多いようで、もう木道です。



江賀谷左股の源流 N-O間
八丁平から出てきた流れです。これが下って、江賀谷左股の流れになります。水は澄み切っていて、ほんとにきれいです。



江賀谷山の姿 P
このあと、Oから中村乗越に登り、少し尾根上を南下して、江賀谷山が見える場所を探しました。
ここからがばっちりです。二次林と植林の境目が三角点。その右が最高点です。後方は蓬莱山。




中村ルートの崩壊箇所 Q
中村乗越に戻り、中村への下りです。この道はもう3回目かな?水場だったところにきて唖然。谷が斜面を
えぐっています。2013年9月の18号台風の痕跡がこんなところにも。臨時ルートは大きく上に迂回しています。




江賀谷右股のルート Q-R間
江賀谷右股の谷に降りてきました。ここも、数箇所台風の影響で歩きにくくなっていました。ここ、もっと楽に歩けたところだったんだけどなぁ・・・



橋が無い! R
右股と左股の出合いに来ました。なんと、橋が跡形も無い・・・あの忌まわしい台風め!ここには以前、次のような立派な橋が架かっていたところです。


以前の橋の姿 R (2008/6/7の「鎌倉山」より)
これが、以前ここに架かっていた橋です。せっかくいい橋だったのに・・・。



渡渉箇所 R
とにかく、渡らないと帰れないので、ここをなんとか渡渉しました。冷たいです。



林道崩壊箇所 S
江賀谷林道自体も、そうとうやられていました。ここは、杉の倒木を乗り越えて何とか通過できました。こんなところが数箇所
ありましたが、なんとか歩行者は通行可能です。このときすでに入口から林道再生工事が着々と進んでいました。ほんと、ご苦労様です。



山行記録:日時−2013年11月16日、天候−曇りときどき晴れ。10:36 国道367号線を中村橋で左折し、その先Pで駐車して、出発。10:40 @に駐車後出発、10:45 Bから入山、10:56 尾根に乗るD、12:12 江賀谷山・山頂G着。昼食後、12:24 山頂発、12:51 899m峰I、13:20 870m峰J、13:25 鞍部K、13:31二ノ谷林道に出るL、13:45 林道終点N、13:53 中村分岐O、13:57 中村乗越、14:02 撮影場所P、14:08 中村乗越、14:54 林道出合(渡渉)R、15:40 駐車地P着。


ルートマップ


この地図は国土地理院発行の2万5千分の1地形図(花脊)をベースに作成いたしました。

図中の番号は上の写真と対応しています。