鷲峰山  Mt. Jubu

 琵琶湖南部、たとえば近江大橋あたりから瀬田川沿いに南を眺めると、右手には醍醐山地の音羽山〜千頭岳〜袴腰山が、左手には湖南アルプスの矢筈ヶ岳〜笹間ヶ岳が目立ちますが、その間の奥方向に、鉄塔をたくさん乗せた左右に大きく広がる山体が目に入ってきます。これが鷲峰山です。ジュブセンあるいはジュウブサンと読みます。位置はもう滋賀県内ではなく、完全に京都府の山で、宇治田原町と和束町の境界となっています。山地としては、笠置山地北部となるそうです。でも、近江大橋から18kmあまりしかない、ご近所の山でもあります。そこで、初めての鷲峰山登りとして、ごく一般ルートでのんびりと周回しました。行場めぐりは次回にでも。ただ、車で行って周回コースを作るには、少し工夫が必要です。下山後二つの小さな峠越えをして、駐車地に戻るコースをとってみました。写真タイトル横の番号は、最後のルートマップに対応しています。


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山行写真
撮影日:2015/3/15 Photo by Minaphm, All Rights Reserved.
撮影機材:ボディー: Pentax K-7、レンズ: SMC Pentax DA18-250mm F3.5



登山道(大道寺コース)入口 @
大道神社の少し先の空地(マップ・P)に車をとめさせていただき、少し歩くと三叉路に出ます。左は舗装道ですが、右の
この地道が登山道です。石柱でゲートになっており、右には鷲峰山金胎寺、左には北山上元行者と書かれています。




五丁 A
やがて分岐に出て、このチェーンのあるきついコンクリ林道を登ります。このルートには丁石が時々あって、ここは「五丁」。



御林山 A-B間
林道はすぐ舗装が無くなり、主に尾根上を登っていきます。右手に御林山402mが見えてきました。



休憩所 B
壊れかけた休憩所です。



その先の登山道 C
チェーンがあったので車は来ませんが、車もじゅうぶん通れるルートです。



東海自然歩道出合 D
やがて、きれいなトイレのある休憩所があり、東海自然歩道に出合います。再びコンクリート舗装の道です。



金胎寺入口 E
コンクリート舗装された東海自然歩道をしばらく登っていくと、鷲峰山林道と出合の三叉路があり、すぐ先にこの金胎寺入口があります。もちろん、お寺の方に登ります。



金胎寺・本堂 F
社務所のところで左上に折り返し、少しの登りで、本堂・多宝塔のある広場に出ます。説明板には「金胎寺は、山岳霊場の拠点として七世紀のおわり
ごろ役行者が開いたと伝えられ、養老六年(722年)大澄大師によって再建中興されました。その後、伏見天皇が退位後にこの寺で出家し、多宝塔を
建立しました。江戸時代にも修験者の行場として盛んであったらしく、大和の大峰山に対して『北大峰』と称されたと伝えられています。」とあります。




厄除け行者堂 F
本堂とともに江戸時代の建造。



多宝塔 F
重要文化財に指定されている伏見天皇の多宝塔です。鎌倉時代後期。この多宝塔の左が、山頂・空鉢ノ峰への入口です。



空鉢ノ峰山頂・宝篋印塔 G
多宝塔の横から3分も登ると、鷲峰山の最高峰・空鉢ノ峰の山頂広場に出ます。標高682m。ここには、正安二年(1300年)
の銘のある重要文化財・宝篋印塔(ほうきょういんとう)があります。松の根の左には天狗の握り岩もあります。




空鉢ノ峰からの比叡山 G
この日は霞が濃くて遠くは見えにくかったのですが、比叡山が確認できました。



袴腰山と琵琶湖 G
台形の袴腰山と、琵琶湖プリンスH、そしてその向こうが琵琶湖です。



釈迦岳への道 H
鷲峰山には空鉢ノ峰と、釈迦岳があります。次はその釈迦岳に向けて、まず本堂Gに戻り、軽トラの横から入って尾根道を下ります。



舗装道に出る I
やがて、舗装道に出ます。右に進みます。



釈迦岳への登り口 J
その先、湯屋谷への降り口を見送り、さらに進むと三叉路に。正面の電柱の横が釈迦岳への登り口です。コンクリートの段を登ります。



尾根を登る J-K間
すぐに尾根に出て右折し、少し登ると・・・。



釈迦岳(三角点)山頂 K
一等三角点のある山頂に着きました。点名は「鷲峰山」、標高は681.0mです。



天測点 K
一等三角点に併設されている天測点です。天文測量を実施するために設けられた基準点で、
全国でも48箇所しかないそうです。昭和中期に観測されたようです。少し雪が残っていました。



湯屋谷コースの入口 L
湯屋谷への降り口まで戻って下山開始です。降り口には標識があり、見落とす心配は無いです。



振り返る鷲峰山 M
Mあたりから振り返る鷲峰山です。



湯屋谷コースの道 M
そのあたりの道の様子です。



茶宗明神社に下る N
最後は急降下で茶宗明神社の脇に降ります。



茶宗明神社 N
苔むした落ち着いた神社です。



峠道に入る O
茶宗明神社のある谷は塩谷と呼ばれているようですが、このまま下ると、駐車地には相当遠回りになります。そこで、
Oから1/25000地形図に破線で示されている峠道に入り、中谷に越えようと思いつきました。これがその入口です。




峠道の登り O-P間
やがて落ち着いた道になって来ました。



峠 O-P間
ここが峠です。



茶畑の上に出る P
少し下ると、茶畑の上に出ました。地形図ではこの茶畑を貫くような破線がありますが、それはなくなってい
ました。茶畑の右端を通って、正面の民家の横に下りました。お茶の木に迷惑かけないようにしましょう。



中谷・西谷から駐車地への道の入口 Q
しばらく中谷沿いの車道で下り、西谷と合流点の三叉路を直進して西谷の橋を渡り、再び1/25000地形図に破線で示され
ているルートに入って駐車地を目指します。橋を渡って右を向くと、写真の場所。ここでコンクリート舗装の登り道を行きます。




その先の道 Q-R間
これも昔はよく利用された道だったようです。今は一部が廃道のようになっていますが、ぼくのようなルートで歩く人はきっと歩いてるはず。



三叉路に出る Q-S間
登りつめると、広い茶畑に出ました。その先で舗装道と出合う三叉路です。ここを
左前方に進めば駐車地方向。でも、その前に、近くにある三角点に寄ってみました。




三等三角点「下西谷」 R
三叉路の手前を登る尾根道を進み、茶畑の横からさらに少し登ると、ありました。標高は267.5mです。




三角点からの大峰山 R
三角点から北を見ると、巨大な大峰山の姿。



岩間山 R
その右には岩間寺のある岩間山の姿。その左には千頭岳。も。こうやって見ると、確かに滋賀は近いです。



オウバイ R-S間
あとは三叉路に戻り、舗装道をひたすら歩くだけです。途中で黄色いオウバイの花が咲いていました。黄色い梅ってことでしょうね。でも花弁は6枚あって5枚の梅より一つ多いです。



ウメ R-S間
こちらがおなじみの梅の花です。こちらもちょうど満開でした。三叉路から15分で駐車地に着きました。


山行記録:日時−2015年3月15日、天候−曇り。11:20 大道神社先の空地Pに駐車して出発、11:22 登山道入口@、11:26 五丁A、11:41 壊れかけた休憩所B、12:11 きれいなトイレのある東海自然歩道出合D、12:27 金胎寺入口E、12:36 金胎寺伽藍F着。休憩後、12:41 同所発、12:44 空鉢ノ峰G着。ここで昼食後、12:55 同所発、13:08 林道に出るI、13:14 釈迦岳・登り口J、13:18 三角点山頂K着。休憩後、13:26 山頂発、13:33 湯屋谷コース入口L、14:13 茶宗明神社N、14:19 峠道入口O、14:26 中谷の車道に出るP、14:31 Qから再び登り、14:38 三等三角点R、14:45 三叉路に戻り、14:59 駐車地P着。

鷲峰山が載っているガイド本では、だいたいバス利用のコースが書かれていて、維中前バス停から登り、湯屋谷からまっすぐ下って工業団地のバス停から帰るというのが多いようです。マイカーで周回ルートを作りたい場合、どうしても谷から谷への移動が必要となります。塩谷から中谷へ越える小さな峠、中谷・西谷合流点から工業団地のほうへ河岸段丘を登るルートを使えば、なかなか楽しく周回できます。ぜひ、多くの人にしっかり踏んでほしい古い道です。鷲峰山自体は、山上に車道が通っている山で、まあ僕にとっては何回も登るという感じの山ではないのですが、金胎寺のひなびた風情や、一等三角点など、魅力を秘めた山でもあります。今度は金胎寺の行場めぐりもやってみたくなりました。


ルートマップ


この地図は国土地理院の地理院地図をベースに作成いたしました。

図中の番号は上の写真と対応しています。