経ヶ岳と三国岳(京滋境)
 Mt.Kyougatake & Sangokudake

撮影日:2008/5/6 Photo by Minaphm, All Rights Reserved.
撮影機材:ボディー: Pentax K10D、レンズ: SMC Pentax DA18-250mm F3.5

この「三国」は標高959m、近江と山城・丹波国境の「三国(岳)」で、ガイドブックなどでは「みくにだけ」と読ませているものも多くありますが、山頂の表記にしたがって「さんごくだけ」と読むことにします。鈴鹿南部の三国岳の項で書きましたように、近江の国の周りには6つの「三国」のつく山岳があって、このうちのBに当たります。現在の区分でも、滋賀県高島市と京都市、京都府南丹市(合併前までは美山町)の境界点です。もう少し北には。近江と丹波・若狭国境の「三国(峠)」というのがあり、まぎらわしいです。一方の経ヶ岳は府県境を少し南下したところにある889mの峰です。この山と三国岳との間にある峠は、かつての鯖街道の一つが通っていた峠で、茶屋跡にその名残を残しています。旧朽木村、現在の高島市朽木桑原から往復するコースを取りました。朽木桑原は針畑川と県道に沿った静かな集落でした。なお、この峠道を「丹波越え」と書いているガイドもありますが、峠を越えた先の久多はかつて山城の国で、現在でも京都市です。近江から山城に越えるのが丹波越えというのは、いったいなぜなのでしょう??そんなわけで、ここでは「丹波越え」は、使わないことにします。

写真の後の数字は最後のコースMAP中の数字と対応しています。

今回のコースMAPへ


三国岳山頂からの眺望へ





桑原橋南西詰め @
県道783号線は県道とはいえ、車がすれ違うのがやっとの広さです。川の向こうを走るのがその県道です。桑原橋の南西側には、このような標識がありました。


 

登山道の入り口 A、B
さらに南西に向かって舗装道を少し行くと、右に入る林道があり、入ったところが上、その後適当に流れを渡ったところが下です。



尾根の取り付き C
とにかく、尾根の芯に出て登れば、やがてこのような案内板が見えてきます。杉の植林の下にしいたけ栽培の原木がありました。



美しい尾根道 D
杉林をジグザグに急登し、少し傾斜が緩んでくると、明るく、きれいな二次林の尾根です。



イワカガミ D
そんなきれいな林床に、ときおり群生で咲くイワカガミ。



三国岳 E
この尾根はほぼ南向きに高度を上げていきます。尾根の木の隙間から西方向に、三国岳です。



尾根道 F
高度も700mほどに上がってきました。ずっとほぼ尾根芯を登っていきます。



トクワカソウ(イワウチワ)
日本海に近い地方のイワウチワは葉が大きく、トクワカソウと呼ばれます。



稜線を右にはずれる G
やがて、道が稜線を右にはずれると、・・・



茶屋跡 H
鯖街道でにぎわった当時の峠の茶屋跡です。



茶屋跡・建物跡 G
ここに建物があったようです。



茶屋跡のすぐ上 H
茶屋跡の上には谷状の地形が続きます。もともとあった地形に、多くの鯖の運搬人たちが
歌を歌いながら歩いた痕もこの谷状の地形の原因なのかもしれません。



峠 I
谷状の地形を、右に上がると峠跡に出ます。ここから直接久多に下る山城側の道は残念ながらほとんど残って
いないそうです。ただ、当時から経ヶ岳経由で越えていたのかも知れません。まず、その経ヶ岳に向かいます。



峠より経ヶ岳への道 J
京都府との境を南下して行きます。



経ヶ岳・山頂 K
山頂は、大木に覆われていました。



ブナの新緑
稜線上はブナがたくさんありました。ちょうど新緑がまばゆい季節です。



峠の北側 L
先ほどの峠を過ぎて、小峰を越えると、先ほどの谷状の地形が稜線にたどり着くポイントLです。



ムシカリ満開 L−M間
稜線は西に振って三国岳を目指します。



三国への稜線 M
標高900mぐらいまでくると、稜線上の大木はあまり無くなり、日当たりが良くなってきました。



三国岳近くの稜線 N
気持ちのいいきれいな稜線です。



百里ヶ岳 N−O間
ほぼ真北に、江若国境の名峰・百里ヶ岳931mです。



三国岳分岐 O
ここが本当の三国境のポイントです。



分岐のブナの木 O
その三国境のシンボル的存在・ブナの大木。



三国岳、山頂 P
山頂の三角点と。高島トレイルの標識。






三国岳・山頂からの眺望



蛇谷ヶ峰
比良最北端の蛇谷ヶ峰902mです。いえ、こちら(朽木側)からはオグラスといった方がいいのでしょう。




武奈ヶ岳と釣瓶岳
比良の最高峰・武奈ヶ岳1214mとその北の釣瓶岳1098m(左)です。右端は御殿山1097m。手前には白倉岳950m。




比良南部
最遠が比良山系南部で、左から、烏谷山1077m、比良岳1051m、打見山1108m、蓬莱山1174m、権現山996m。右方、一つ手前に鎌倉山951m。
手前は、左端に経ヶ岳889m、中央がヘラ谷奥(イチゴ谷山)909m。




峰床山
右寄りの黒木の峰が京都府第二の高峰、峰床山970mです。後ろにちょうど重なるように、第1の高峰、皆子山972m。山頂は見えていません。




経ヶ岳
先ほど登った経ヶ岳889mが、少し見降ろす角度で見えます。






ミヤマカタバミ
帰路、茶屋跡にて。


MAP




山行記録:日時−2008年5月6日、天候−晴れ。9:45 桑原橋近くの空地@に駐車後、10:40 茶屋跡H、10:50 峠I、11:10 経ヶ岳山頂K着、11:15 山頂発、11:50 峠の北側L、12:30 三国岳分岐O、12:35 三国岳山頂到着、昼食後13:10 山頂発、13:35 峠の北側L、14:10 駐車地@到着。

 琵琶湖大橋を越え、途中の集落で国道367号に出て、花折峠を越えて、葛川梅ノ木町。ここで、国道を離れて県道783号を進むと、道は一瞬京都府に入り、久多河合町(京都市)、ここで右折して再び滋賀県(高島市)となり、針畑川沿いに上り、朽木桑原へ。久多から桑原まで、意外に距離があり、道も狭く、朝からちょっとしたドライブでした。
 さて、登山口は、桑原橋@をまっすぐに進み、トタン張りの作業小屋に「経ヶ岳登山口」「茶屋じゅうべぇ跡」と書かれた看板を見て地道の林道を右に折れますA。するとすぐまた、「中央分水嶺・高島トレイル」「三国岳・経ガ岳登山口」の立札があります。このあたりBで、右の尾根に上がり、尾根芯を登れば、尾根の取り付きCにたどり着きます。ここからもひたすら尾根芯を進む道が続きます。かつての鯖街道だけあって、道幅も広く感じられます。途中Eあたりで尾根は合流しますが、あとはほぼまっすぐの尾根を南南西に登っていきます。イワカガミやトクワカソウ(イワウチワ)も咲き、非常に気持ちのいいルートでした。やがて尾根芯から道が離れたGかと思うと、茶屋跡Hです。水が湧いていたということですが、見つけられませんでした。ここから峠Iは目と鼻の先。
 峠Iから経ヶ岳は20分ほどの稜線歩きです。最後だけ少しのぼりになって、経ヶ岳の山頂Kに導かれます。山頂は眺望はありませんが、少し広くなっていて、木に山名札が5つほどついていました。平良へ下るルートもあるようですが、これから峠まで戻って、三国岳を目指します。峠Iの先は小峰を一つ超えてLに着きます。ここから最初は北向きですが、やがて西、あるいは西北西に稜線を進みます。標高900mを越えたあたりから、大きい木が減り、眺望が出てきます。ただ、日差しを受けて暑さも感じました。ムシカリが白い花で迎えてくれました。やがて三国岳分岐O。ここにはみごとなブナが一本立っています。ここが本当の三国境のポイントです。山頂は少し南西にずれています。山頂には三角点と「中央分水嶺・高島トレイル」の立札が再びありました。確かに、ここは日本海と太平洋を隔てる中央分水嶺でもあります。山頂周辺からは、北を除いて、なかなかの眺望です。特に比良山系〜蛇谷ヶ峰から権現山まで〜が裏からよく見えます。ほかにも、白倉岳、鎌倉山、峰床山などです。帰路は同じルートを一気に下り、1時間後には桑原橋に着いていました。