小野村割岳  Mt. Onomurawaridake

 小野村割岳は、丹波・山城国境の中央分水嶺上に位置する峰ですが、目立ったピークは無く、800〜900mの峰の脈といったほうがよいような、取り留めのない長い峰です。三角点のある山頂は標高931.7mですが、その南東に951mの最高点があります。ただし、どこから見てもどこが三角点山頂なのか、どこが最高点なのかさえよくわからないほどです。小野村割岳に登るルートは、佐々里峠から中央分水嶺を縦走して三角点山頂に達し、そこから南に向きを変え、廃道となった林道に出てそれを下る周回コース、あるいはその反対周りの周回コースを取るのが一般的なようです。初秋の一日、下の町のバス停を起点に車道をのんびりと佐々里峠まで登り、ここから中央分水嶺の縦走を楽しみました。写真タイトル横の番号は、最後のルートマップに対応しています。

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今回のルートで出会ったキノコたちへ

山行写真
撮影日:2015/9/5 Photo by Minaphm, All Rights Reserved.
撮影機材:ボディー: Pentax K-7、レンズ: SMC Pentax DA18-250mm F3.5



下の町バス停近くの広場 @
下の町のバス停近くに車を置かせていただき、府道38号線を佐々里峠に向かって歩きます。すぐ先の広場に、このようなオブジェがあります。
一見何かわかりませんが、これは毎年夏の8月24日に行われる「広河原松上げ」の時に立てる大傘です。この祭りは、京都府のHPによると、
「洛北の山村に伝わる古い行事で、精霊送りと火災予防、農作物の豊作を祈願する火の祭典。河原や畦道に差し込んだ約千本の松明に点火、
高さ約20メートルの大傘へ松明を投げ上げ火をつける勇壮な祭。四方から上がる火が弧を描き、交錯して夜空を焦がす。」と紹介されています。
夏の終わりの火祭り、一度ぜひ生で見てみたいものです。




桂川に沿った府道 @-A間
大河・桂川も最上流部のこのあたりでは、こんな小さな流れです。



広河原スキー場 A
広河原のバス停を過ぎて少し歩くと、左手にゲレンデが見えてきます。広河原のスキー場です。



佐々里峠への登り(1) A-B間
けっこう幅の広い道です。でも、車は10分に一台ぐらいしか来ませんでした。



桑谷山 B
登っていくと、南東方向に大きな山が見えてきました。桑谷山です。



佐々里峠への登り(2) B-C間
その先もこんな感じで、山腹を登っていきます。



湧水 B-C間
峠の少し手前で、「尾花谷の湧水」という水場がありました。飲みやすくセットされています。あまり冷たくはなかったですが、おいしい水でした。



佐々里峠 C
スキー場のところから45分ほどで峠に着きました。この峠が中央分水嶺越えとなっていて、坂の先は
日本海側・由良川水系です。左には品谷山への尾根道。今日は反対側の右側の尾根に取り付きます。




石室と登り口 C
向きが変わって、右が佐々里峠の石室。その左、梯子のかかるのが小野村割岳への登り口です。



山腹の道 C-D間
最初は尾根上を登っていきますが、すぐに中央分水嶺稜線は右へと離れていき、左山腹の道と
なります。このルートは芦生研究林へのルートも兼ねており、よく踏まれた広い道です。




みごとなブナの木 D
道沿いにはみごとな太さのブナの木や、アシウスギが出てきました。



品谷山 D-E間
左手に、反対側に下っていく峠道を挟んで、一つの峰が見えてきました。品谷山880mです。この山の裏が廃村八丁です。



尾根道となる D-E間
その少し先で尾根道になりました。中央分水嶺に乗ったことになります。このあたりで昼食としました。



灰野分岐 E
その先で道が二つに別れています。左が芦生研究林の灰野に下る道、右が中央分水嶺を進む道です。もちろん小野村割岳は右です。



長老ヶ岳 E-F間
P840の手前で、西がよく見えるところに出ました。後ろに高い山が見えます。よく見ると山頂に塔
がありました。この峰は、あとで詳しく調べると、丹波の長老さんこと、長老ヶ岳917mでした。



P840・山頂 F
P840に着きました。この札以外、特に何もないピークでした。山頂まではこういうピークがいくつもあります。ここで中央分水嶺は大きく東に曲がります。



稜線の様子 F-G間
自生の杉や広葉樹が混じった林です。時折、アシウスギの大きな株が現れます。



ヤマボウシの実 F-G間
この赤い金平糖のような実は、ヤマボウシです。春に白くて大きな花が咲きます。その芯にあった小さな球がこのように成長します。



鞍部 F-G間
P832を過ぎるとすぐ小さな鞍部です。ここからも小さなピークを3つ4つ越えながら進みます。



雷杉 G
次のピークに、幹に大穴の開いたアシウスギがあります。近くに「雷杉」という看板が
ありました。ここで尾根は右に曲がり、その先で標高800mを割り込む鞍部があります。




幹の途中に広葉樹を生やすアシウスギ G-H間
この株もなかなか存在感があります。



その先の稜線 G-H間
P911に向かって登り基調になってきました。



クマの爪とぎ跡? G-H間
ブナの木の根元にたくさんの傷。熊さんの仕業でしょうか?



ブナノキ峠 G-H間
芦生側(北、左)に少し眺望が開けました。一番右の奥の峰、芦生研究林の最高峰、ブナノキ峠939mです。



広葉樹の根がすさまじいアシウスギ G-H間
このアシウスギもなかなかの迫力です。



シダが覆う稜線 G-H間
突然、シダがたくさん出てきて、足元を覆います。この先、複雑な地形となり、縦走路なのに小川を越えたりします。



P911のアシウスギ H
P911に着きました。二本の大きなアシウスギの株がありました。ここで尾根は大きく右に屈曲。



鍋谷山 H-I間
右(南)に眺望が開けるポイントに出ました。目の前に鍋谷山。859mの山頂はほぼ中央。右寄りに860mを超える
鍋谷山の最高点。左端は井ノ口山の最高点です。鍋谷山の最高点の左後方に薄く見えているのは、・・・。




桟敷ヶ岳 H-I間
桟敷ヶ岳です。山頂南の鉄塔が高く見えています。



品谷山 H-I間
南西に目をやると、品谷山880mの姿が再び確認できました。



P892 H-I間
鍋谷山と品谷山の間に、これらよりも高い峰があります。これが標高892mの無名峰
です。よく目立つ峰なんですが、どうして誰も名をつけてくれなかったのでしょうかねぇ。




愛宕山、地蔵山、城丹国境 H-I間
鍋谷山とP892の間にもはるかな山が見えています。よく見ると、これは愛宕山924m(左)と竜ヶ岳921m(中央)、そして地蔵山947m(右端)です。
愛宕山までは28kmほど距離があります。一列手前は、桟敷ヶ岳から西に延びる城丹国境の山々。反射板が二つ見えているのが飯森山の西のP802。




もうすぐ山頂 H-I間
眺めを堪能しているうちに、山頂が徐々に近づいてきました。



小野村割岳・山頂 I
三角点のある山頂に到着です。この三角点は、三等三角点「広河原」。標高は931.7mです。なお、ここからは比良の武奈ヶ岳と釣瓶岳が
見えましたがその他は見えません。特に、一番近い桑谷山が不思議と見えないなぁと思っていました。あとで地図を調べると理由が判明。
ちょうど小野村割岳の最高点あたりが視界をさえぎっていることがわかりました。標高差20mほどですが、やはり地形図は正確ですねぇ。




南への小尾根を下る J
951mの最高点には今日は立ち寄らず、下山にかかります。山頂から真南に小さな尾根を下ります。杉の切株が黒く焼けています。山火事のあとのようです。



急降下 J-K間
尾根を左に外れると、虎ロープのついた急降下。ずるずる滑るほどです。



流れに出る K
下りきると小さな流れが前を横切っています。これを渡って左前方へ進みます。やがて左前方の岩場の上に、林道の終点があります。



林道あと L
林道に出てびっくり。自動車が走ることは不可能で、それはもう林道とはいえない状況です。シダがはびこり、
かろうじて人が歩く幅だけの踏みあと。その先でそれも消えて、半分藪漕ぎ状態の箇所も。




林道の屈曲点 M
この下でも林道は大きく崩壊し、人がかろうじて通れる状況。もう少し崩壊が進めば、人さえ通れなくなるかもしれません。



滝 M-N間
左手からきれいな滝が落ちてきていました。



美しい谷 M-N間
この谷も、なかなか美しい谷でした。



荒れる林道 N
ここも完全に崩壊状態です。この先で、イノシシと遭遇しました。



オタカラコウ O
川沿いにオタカラコウが咲いていました。



橋を渡ると間もなくバス停 O
もうその先が下の町のバス停です。


山行記録:日時−2015年9月5日、天候−晴れ。10:53 下の町バス停近く@に駐車後出発、11:19 広河原スキー場前A、12:06 佐々里峠・登山道入口C、12:15-12:25 D-E間の尾根で昼食、12:32 灰野分岐E、12:42 P840F、13:15 雷杉G、14:04 P911H、14:34 小野村割岳・山頂I着。14:48 山頂発、14:58 小川を渡るK、15:01 林道終点K-L間、15:13 林道屈曲点M、15:32 N、16:11 駐車地@着。


ルートマップ


この地図は国土地理院の地理院地図をベースに作成いたしました。

図中の番号は上の写真と対応しています。



今回のルートで出会ったキノコたち

この日は9月5日。しかもこの日の前まで、かなりの雨が降りました。そんなわけで、この日はキノコにたくさん出会いました。
キノコの分類はよくわかりませんので、写真の羅列になりますが、美しい色、面白い形など、ほんとさまざまなキノコたちです。