イブネ、クラシ、チョウシ   Mt. Ibune, Kurashi and Choshi

 山の名前とは思えないカタカナの名前の山々。でも鈴鹿には結構あります。かつては鈴鹿の中でも秘境と呼ばれていたこの領域も、笹枯れや千種(草)街道の整備で、近江側からもじゅうぶん日帰りできるようになってきました。今回は、秋のよく晴れた日、藤切谷から千種街道をたどり杉峠に達し、杉峠の頭を経てイブネに至り、山上台地をクラシ、チョウシとまわって再びイブネ。山上台地は非常に平坦でしかも標高1100mを超えており、まさに天上の台地といっていいでしょう。あとは来た道を引き返しました。写真タイトル横の番号は、最後のルートマップに対応しています。

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イブネ山頂からの眺望へ
イブネ北端からの眺望へ

山行写真
撮影日:2009/10/11 Photo by Minaphm, All Rights Reserved.
撮影機材:ボディー: Pentax K10D、レンズ: SMC Pentax DA18-250mm F3.5




蕎麦の花と日本コバ前衛の峰々
東近江市高木付近から。八日市インターから甲津畑を経て、藤切谷に向かう途中、蕎麦の花が満開の畑。
山は左から、鉄塔の多い白鹿背山、台形の明神山、三角の高野山。




桜地蔵の先の小屋 @
藤切谷のいつものポイント(地図のP)に駐車後歩き始め、桜地蔵を過ぎて藤切谷右岸に渡ったその先にできた新しい小屋です。



千種街道 A
よく整備された道です。ここ数年、先ほどの小屋や橋の架け替えなどさらに整備が進んでいます。ありがたいことです。



蓮如上人旧跡 B
2004年7月に雨乞岳に向かった時には、ここはずいぶんイメージが違いました。ここにも小屋、それにトイレも作っていただいています。



小屋の中の様子 B
小屋の中にはベンチと、焚き火跡がありました。



蓮如上人の大シデ B
旧跡の少し先にある、みごとなシデの大木です。この木の周辺は、5年前からそのままです。



藤切谷を渡る C
橋もしっかりと掛け替えていただきました。



一反ぼうそう D
ミズナラの大木、一反ぼうそうです。すごい迫力、生命力を感じます。



杉峠 E
いいお天気の杉峠。こんないいお天気に来たのは初めてです。ところで、右端の杉の木が枯れてしまったようです。
2004年に来た時には、元気はないものの、まだ少し葉が残っていたのですが・・・。2007年には写真は撮ったものの、葉はよくわかりません。




綿向山 F
杉峠から少し北に上がると、草原に出ます。当然、眺望は最高です。西には綿向山です。



イハイガ岳 F
綿向山右手前にはイハイガ岳がニョキっと立っています。手前の崩壊がすさまじいです。



アケンギョのキノコと林 F−G間
草原の先も、明るい林が続きます。アケンギョと呼ばれているようです。みごとなキノコが。



杉峠の頭 G
どこが山頂だか、よくわかりませんが、ブナにこんな刻印がありました。これ以上傷つけるのはやめてほしいですねぇ・・・



イブネへの道 H
タイジョウへのルートを左に分けると、一回右に回り込み、また左に曲がって、佐目峠、そしてイブネに向かいます。



リンドウ H−I間
尾根上の道に、秋の花、リンドウが咲いていました。



佐目峠 I
杉峠の頭とイブネの鞍部です。かつて、永源寺奥の佐目集落の民が、「お金の塔」を目指して佐目子谷をさかのぼり、この峠を越えたそうです。



佐目峠からのイブネ I
かつては笹で覆われていたと言われる佐目峠も、このように歩きやすい尾根にかわっています。正面が目指すイブネ。



イブネの山頂台地への登り I−J間
大した高度差もなく、あの先でイブネの台地に乗れそうです。



イブネ・山頂 J
台地上はほぼ平坦です。少し高そうな場所に、山頂標識がありました。それにしても、笹は全くありません。



カマツカの実 J
その山頂標識は、カマツカの木の前に立てられていました。きれいな赤い実がなっています。



イブネ山頂Jからの眺望


雨乞岳
杉峠を挟んで反対側の雨乞岳です。



御在所岳、国見岳
雨乞の左手には、御在所岳(右)と国見岳。



鎌ヶ岳
雨乞と御在所の間に鎌ヶ岳と鎌尾根。手前は七人山。





山頂台地をクラシに向かう J−K間
山頂の台地です。なにもなく、ただ広い原です。歩きやすいことこの上なしです。下の写真で白く残っているのが、笹の残骸です。



名古屋 J−K間
台地上から東に名古屋都心が見えています手前に木曽三川も。



琵琶湖 J−K間
そして、西には琵琶湖です。東近江(八日市)や、近江八幡の町並み。そして、琵琶湖、その向こうは比良連山。中央は蓬莱山1174mです。



イブネ北端 K
やがて、イブネ山頂台地の北東の端に来ました。「イブネ北端」の標識が二つありました。



イブネ北端Kからの眺望


タイジョウ
さすがにここは標高が高く、1060mのタイジョウが下に見えています。そのはるかかなたには三上山。



御池岳
鈴鹿の盟主・御池岳です。左後方には伊吹山。冷川谷の頭〜ヒキノ〜旭山〜(岳)の、巡視路尾根のほぼ全景も望めます。



釈迦ヶ岳
大蔭のガレが印象的な釈迦ヶ岳です。



水晶岳
神崎川の谷をはさんで、954mの水晶岳も、完全に俯瞰します。その先は伊勢平野。





クラシに向かう K
イブネ北端から、北に向きをかえ、クラシを目指します。草原が切れて、二次林が始まるあたりが、クラシの最高点でしょう。



振り向いて、イブネ方向 K−L間
クラシとの中間点ぐらいからイブネを振り返っています。左の木の列の終わりがイブネ北端。足元は、笹ではなく、背の低いシダ類です。



伊勢湾
ここからは伊勢湾と四日市〜桑名あたりがよく見えています。



クラシ・山頂 L
ワサビ峠への尾根を過ぎ、すこし林の中を進むと、クラシの山頂票がありました。
「クラシ1154米」と書かれています。ただ、地形図によると1145mが正しいようです。




笹枯れの様子 L−M間
台地はかつて、激しく笹に覆われていたそうです。それが、いまはこのように笹はほぼ見られなくなっています。



銚子ヶ口への尾根に M
さて、西に進むと前が谷状の地形になってきます。右を向くと、銚子ヶ口方向に、尾根上の地形が現れます。
これに向かって進みます。よく注意しないと、過ぎてしまいそうでした。前方右寄りが銚子ヶ口1077m。



チョウシ M
銚子ヶ口への尾根に入ったところから、チョウシ。ややこしいですね^^いまから、チョウシに、向かいます。



銚子ヶ口への尾根 N
美しく、歩きやすい尾根です。



チョウシ分岐 O
ブナの木がたくさんある頂点で、左に曲がります。



チョウシ山頂 P
すぐにチョウシの山頂です。標高は1123m。



チョウシから、イブネ、クラシ P
左がクラシ、右の一段高いところがイブネ。それにしても平らな天上の台地です。



流れを渡る Q
チョウシの山頂から南東に下ります。やがて小さな流れを渡ります。



イブネに向かう R
流れから小さな尾根に取り付き、あとはこの尾根をイブネに向かってまっすぐ登り返します。



水谷岳 S
イブネの山頂の手前で、水谷岳(カクレグラ)がきれいに見えました。



山行記録:日時−2009年10月11日、天候−快晴。9:50 岩ヶ谷林道分岐近く(地図P)に駐車後、林道を奥へ、10:25 桜地蔵尊、10:50 蓮如上人御旧跡、11:50 杉峠E、12:05 杉峠の頭・山頂G、12:20 佐目峠I、12:35 イブネ山頂着J、昼食後、12:50 山頂発、13:00 イブネ北端K、13:10 クラシ山頂L、13:30 チョウシ山頂P、13:55 イブネ山頂J、14:10 佐目峠I、14:20 杉峠の頭・山頂G、14:35 杉峠E、15:05 蓮如上人御旧跡、15:45 桜地蔵尊、16:20 駐車地P着。

 10月中旬、快晴の一日でした。いつものように岩ヶ谷林道を登り、桜地蔵、蓮如旧跡と進み、杉峠Eへ。この日は名古屋都心の高層ビルや、御在所岳の山頂(望湖台)で眺めを楽しむ人々もくっきり見えるほど、空気が澄んでいました。杉峠の頭Gから先は、自分にとっては初めての道で佐目峠Iへ。かつて、笹に覆われていたという峠は、浅い草地となって、あっという間に着いてしまいました。イブネ山頂Jも同様でした。かつて秘境といわれた、深い笹に覆われた峰は、いまや駐車地から3時間弱であっさりとたどりつくことができました。山頂台地は何の障害物もなく、見晴らしは最高です。ここを起点に、山頂台地上のクラシ、チョウシの二峰を巡ります。イブネ北端Kまではほぼ平坦なルートです。台地の縁をたどっていけば10分弱。ここから北へ下って、クラシLへ。今度は西に向かい、銚子ヶ口方面への尾根に少しだけ乗って、チョウシPに着きます。ここも草原がきれいです。ここからイブネに戻るには、いま来た尾根を戻ってもいいのですが、ショートカットして、小さな谷Qに下ります。この谷は、ゆくゆくは佐目子谷に合流する沢となるもので、山頂台地をわずかに変化に富むものとしてくれています。谷を越えればちょっと急な所を登って、尾根に乗ります。あとは尾根上をイブネへ。とにかく、見晴らしがよいので、そう迷う心配はないでしょう。ただし、ガスが出てきたらそうはいかないはず。地図とコンパスをチェックが必要です。あとは来たルートを戻りました。所要時間は6時間半ほどでした。こんな時間でイブネを往復できるのはちょっと意外でした。なんといっても、笹が消えたことが大きいと感じます。なぜ笹がこんなに消えたのでしょうか?御池岳でもほぼ同じ状況です。綿向山などは低い笹がまだけっこう残っていますが・・・。

MAP


この地図は国土地理院発行の2万5千分の1地形図(御在所山)をベースに作成いたしました。


この地図は国土地理院発行の2万5千分の1地形図(日野東部、御在所山)をベースに作成いたしました。
図中の番号は上の写真と対応しています。