朝明からお金明神、羽鳥峰   Okanemyojin & Mt. Hatomine from Asake

 「お金明神」は「お金の塔」とも呼ばれる、塔尾金明神(東近江市佐目、若宮八幡宮)の御神体となる神聖な磐座で、佐目の人々の深い信仰を集め、かつては佐目子谷をさかのぼり、大峠から谷尻谷に下り、さらにクラシから延びる尾根の峠(いまのお金峠)を越えてお参りに来られていたそうです。とにかく奥地にある御神体で、佐目からの距離はそうとうなものとなり、きっと山中で宿泊しながらたどりついたことでしょう。わたくしも、愛知川上流の神崎川を林道の終点からさかのぼって、2010年から二回この磐座を目指しましたが、白滝谷出合〜ヒロ沢出合間の厳しいルートに阻まれ、あるいは水量のため神崎川を渡渉できずに、二度とも断念しておりました。2012年の9月には、神崎川遡行ルートをあきらめ、三重側の朝明から中峠を越えて磐座を目指そうと歩き始めましたが、天気予報では上がるはずの雨がますます激しくなり結局断念・・・日頃の行いが悪くて、お金明神様に嫌われてるのかな?とも思いましたが、この日、気を取り直して4度目のトライ。苦労はしましたが、途中で出会ったご夫妻にも助けられ、御蔭さまでなんとか辿りつき、念願のお参りができました^^ちょうど紅葉も色づき始めて美しく、気持ちのいい歩きでした。写真タイトル横の番号は、最後のルートマップに対応しています。

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山行写真
撮影日:2012/11/4 Photo by Minaphm, All Rights Reserved.
撮影機材:ボディー: Pentax K-7、レンズ: SMC Pentax DA18-250mm F3.5



朝明への道から御在所岳、国見岳、青岳
国道306号の朝明渓谷への入口付近から。何回も眺めている姿ですが、この日は日当たりも、
山の色合いもベストに近い状態でした。武平峠の復旧工事が進んでいるのも確認できますね。




朝明バス停前の駐車場 @
朝ちょっと寝坊して、着いたのが10:20ごろでした。そしたら、もう通常の
Pはご覧の通り満車で、少し手前のこの場所を案内されました。さすがは秋のベストシーズン?



朝明の紅葉 A周辺
朝明渓谷も、いい感じに色づいてきています。上がさらに楽しみです。



中峠を見上げる A
あの激しい崩壊の左手が、まずは目指す中峠あたりでしょう。



山腹の紅葉 A
左手の青岳の山腹です。逆光でぼんやりしてますが、だいぶ色づいてきました。



中峠分岐 B
朝明川沿いの林道を離れて中峠に向かいます。



流れを渡る B
上の分岐を下った河原から。この流れを渡り、真正面の赤く色づいた木の右にある桜の木に向かいます。



河原から見上げるハライド B-C間
広い河原から見上げるハライドの岩峰です。



ルートの入口 B-C間
二つ上の写真の赤い木の右側です。桜の木に沿って指導標が立っています。



いよいよ山道に C
最初は林道のような幅ですが、一回流れを渡ると、登山道らしくなります。



よく滑る橋 C−D間
橋のたもとに、3件の滑落事故があったと書かれています。恐るおそる渡ります。濡れたらやばそうです。



曙滝の前 D
次に流れを渡るところには、滝がかかっています。この滝は曙滝と呼ばれているそうです。



滝の横の登り D-E間
滝の左手の急斜面を、トラロープを掴みながら登っていきます。



続く急登 E
今度は左手の尾根に向かって急登です。



木の隙間から E-F間
向かいの金山の山腹に真っ赤な紅葉が見えていました。



釈迦ヶ岳 E-F間
やがて、猫岳(左)と釈迦ヶ岳の姿が。



近づく中峠 E−F間
朝明から400mほど登ってきました。あの上が中峠。アセビの大木も色づいてきました。



中峠から F
中峠につきました。標高はほぼ835m。伊勢湾方面の眺めです。



中峠から銚子ヶ口 F
そして反対側には標高1077mの銚子ヶ口。



下水晶谷を下る(1) F-G間
中峠を越えて、まっすぐ谷筋を下ります。これが下水晶谷です。大瀞で愛知川上流の神崎川に合流する谷です。



下水晶谷の紅葉 F-G間
赤も黄もいい感じです。空も青いし。



下水晶谷を下る(2) G
流れからだいぶ離れた右岸を下るようになります。



キノコ G-H間
ツヤツヤで、みごとなキノコでした。



鉄橋手前の看板 H
大瀞橋が渡れなくなっているというのはだいぶ前から聞いていましたが、初めて来たので、ちょっと橋の様子を見てみます。



大瀞橋 H
確かに、ちょっと渡るのは厳しそう・・・。しかし、わたくしMinagawaは渡渉が大の苦手です・・・。とりあえず本流に下ってみましょう。



本流 H-I間
水量が思ったより多く、しかも岩がつるつるしてなかなか渡れません。ぼくにとっては剱岳のカニの横這いの方が怖くないです。そんな時、先に
渡られていた方が渡れるポイントを教えてくれました。それでもなかなか踏ん切りがつかず、行ったり来たりで、渡れたのはここに来てから半時間後。



左岸のルート I
やっと渡った神崎川左岸側のルートです。ここから下っていきます。



お金谷出合 J
左からの小さな流れをいくつか越えて進みますが、4つ目ぐらいが「お金谷」。その先にお金明神への入口の案内があります。



お金谷を遡る F
ここからは先ほど渡渉ポイントを教えていただいた方(ご夫妻)と一緒にお金明神様を目指しました。



お金谷を右岸へ K
赤テープやペイントを目印に、涸れた谷を一旦、右岸に渡ります。



再び左岸へ L
しばらくは右岸を登りますが、ここで再び左岸へ。



磐座の下部 M
Lから少し左岸を登ると、右の山腹に向けて登り口が。ここから斜面を急登していくと、ついに磐座の下部が見えてきます。
急な斜面に、直立するように磐座は立っています。「お金の塔」と呼ばれるわけもわかります。そして、その頂部には・・・




お金明神様(1) M
ついに、お会いできました!荘厳な雰囲気がある御神体です。



お金明神様(2) M
これまで写真では何度もお目にかかりましたが、やはり生の迫力はすごいです。ミツバツツジの紅葉が色を添えます。



見つめる先は M
明神様が見つめる先には、紅葉の金山が。



お金明神様(3) M
今にも語りかけてくれそうな、そんな雰囲気でした。



黄葉 J-N間
お金谷出合まで下り、ヒロ沢出合を目指して神崎川を下ります。



ややこしいルート J-N間
J-N間はなかなかややこしいところが何個所かありました。赤いテープが頼りですが、
たまにはテープが見えなくなったり、あるいは変な所にテープがあったりして・・・




さらに進む N
Nあたりまで来ました。あとは渡渉のポイントが気になります。



みごとな紅葉 N-O間
時折、みごとな紅葉が目を楽しませてくれます。



この先で行き過ぎる N-O間
ここはまだ正しいルートなのですが、この先でテープにつられてOまで進んでしまいました。
踏み跡があまりに薄いので気づきましたが・・・もう、渡渉しないといけないところです。




渡渉ポイント(1) P
少し戻って、なんとかテープのついた渡渉ポイントに出ました。ヒロ沢が流れ出ているのが確認できました。しかし、またまた苦手な本流の渡渉。



渡渉ポイント(2) P
またまた同行のご夫妻にお世話になって、なんとか無事渡れました。渡ったのは目の前の石列で右から左へ。最後はジャンプ!



渡渉ポイントの黄葉 P
これも実にいい色ですね。



ダイモンジソウ P
こんな紅葉の季節に、咲いている花もあるんです。



羽鳥峰目指して P
ここからはヒロ沢を羽鳥峰峠目指してさかのぼります。



ヒロ沢のルート Q
このルートはテープがたくさんあって、ルート探しは比較的楽でした。



傾斜が緩む Q-R間
やがて、沢は細くなり、傾斜がほとんどなくなりました。羽鳥峰湿原の端に着いたようです。



羽鳥峰湿原 Q-R間
鈴鹿には希少な高層湿原です。



羽鳥峰峠 R
ここで途中から同行のご夫妻とお別れしました。ほんとお世話になりました。向かいはハライド(左)と青岳、国見岳(右端)。



羽鳥峰のてっぺんで R-S間
標高は823.1mだそうです。ここは3回目になります。



リンドウ R-S間
羽鳥峰から、今日は林道コースで下りました。というわけではないですが、リンドウが可憐な姿を見せてくれていました。



左からの崩壊個所 S
林道コースに左から崩壊が来ています。この先、大崩れしなければいいのですが・・・



水晶岳 S
水晶岳、金山、そして青岳、ハライドを見ながらのんびり下ります。



林道の様子 S-B間
林道の路面です。下のように、かなり浸食が進んできています。手入れされない林道というのは、ほんとたちが悪いですね。いつまで歩けるのやら・・・


山行記録:日時−2012年11月4日、天候−晴れのち曇り。10:30 朝明バス停の駐車場@に駐車後、10:49 中峠分岐B、11:35 中峠F着。休憩後11:40中峠F発、11:58大瀞の鉄橋前H。ここから渡渉に手間取り、12:28 ようやく左岸Iへ。半時間もロスしてしまいました;;。その後、12:50 お金谷出合J、13:06 お金明神様M到着。その後昼食を済ませ、13:27 Mを出発、13:41 お金谷出合J、14:11 渡渉ポイントP、14:22 ヒロ沢出合、15:04 羽鳥峰峠R、15:10 羽鳥峰・砂丘の頂、15:13 林道ルート分岐、15:46 中峠分岐B、16:00 駐車地@着。

 秋の紅葉シーズンが始まり、おまけに朝から気持ちのいい晴の日、さすがに朝明の駐車場は10:20でほぼ満車に近い状況でした。係りの人に案内されて少し手前の別区画に駐車させていただき、出発。ほんとうはもう一時間ほど早く来たかったのですが、残念ながら秋眠?暁を覚えませんでした・・・。お金明神様を目指すはこれで4回目。最初の二回は滋賀側の杠葉尾から林道を経て神崎川をさかのぼって目指しましたが、白滝谷出合〜ヒロ沢出合間の厳しいルートや、あるいは神崎川の水量に阻まれて、二度とも断念しておりました。この秋にも三重側の朝明から中峠を越えて磐座を目指そうと歩き始めましたが、天気予報では上がるはずの雨がますます激しくなり結局断念。今回も朝明からの挑戦です。
 中峠は、朝明から県境主稜線を越える3つの峠〜羽鳥峰峠、中峠、根の平峠〜のうちでは、最も距離が短く、一時間ほどで稜線に立てます。しかしそのぶん道は険しいので、夏は辛い道。でも、この涼しい季節にはちょうどいいアルバイトで、神崎川渓谷を目指すことができます。中峠から下水晶谷沿いの美しい道を20分も下れば、もう大瀞橋Hで神崎川の本流につきあたります。ここまでは順調に来たのですが、橋は「危険つき渉れません」??と書かれています・・・ほんとここから渡渉に手間取ってしまいました。以前比良山系の奥の深谷の渡渉でとちって以来、なぜか流れのはやい川での石飛に怖さを感じます。ほんと、冗談抜きで剱岳のカニの横這いの方がマシです・・・ぼくにとっては。そんなわけで、半時間も時間をロスってしまいました。ここで、今回お世話になったご夫妻に渡る箇所を教えてもらっていなければ、もっと苦しんだ?ことでしょう。。まあ、なんとか流れを渡って、神崎川左岸を下り、20分ほどでお金谷出合J。ここで先ほど渡渉ポイントを教えていただいたご夫妻に出会い、一緒にお金明神を目指しました。このあと羽鳥峰峠まで、長いことお邪魔虫としてご一緒させていただき、ありがとうございました。
 お金谷は涸れ沢ですが、谷筋ははっきりしています。最初の10分ほどはテープに従って谷筋を登っていきます。やがて、右の斜面に導くテープで分岐ですが、谷筋にも、お金峠に導くテープがあるので、要注意です。そこから斜面を急登すると、右前方からまもなく磐座の台の部分が見えてきます。急斜面ににょきっと岩が直立しており、「お金の塔」と呼ばれるのもわかります。そして、明神様の御顔の横Mに登りつきます。これまで写真では何度もお目にかかりましたが、やはり生の迫力はすごいです。圧倒されました。来た甲斐がありました。
 参拝後、お金谷出合Jまで下り、ヒロ沢出合Pを目指します。神崎川沿いの道は、白滝谷出合〜ヒロ沢出合間に比べれば、上り下りはほとんどありませんが、時折踏み跡があやしくなったり、テープが見当たらなかったりでルート探しが必要でした。特に、渡渉点Pに向かう入口を別なテープに導かれてOまで通り越してしまいました。要注意です。Pの渡渉も同行のご主人が先に渡ってくれたので、なんとか無事渡り終え、あとはヒロ沢沿いの道を羽鳥峰峠Rに向かいます。ここも私には初めてのルートでしたが、テープが比較的多く、大きく迷うことはありませんでした。40分ほどで峠に着き、ご夫妻とお別れして、羽鳥峰・砂丘の頂に登ってから林道コースで朝明P@に下りました。

MAP


この地図は国土地理院発行の2万5千分の1地形図(御在所岳)をベースに作成いたしました。

図中の番号は上の写真と対応しています。