犬上ダムからサンヤリ、天狗堂   Mt. Sanyari & Tengudoh from Inukami Dam

 サンヤリ924mは、御池林道のミノガ峠から滝谷山877mを経て天狗堂988mに続く長い『郡界尾根』(現在は犬上郡多賀町と東近江市の境界)のほぼ中間にあり、この長い尾根以外に知られたルートは見当たりません。そこで、犬上ダム上流の林道から、サンヤリに登れそうな尾根を1/25000地形図で探し、登ってみることにしました。サンヤリからは天狗堂を経て、君ヶ畑方向のちょうど反対に下って、ふたたび犬上ダム上流の林道に出る周回ルートを考えてみました。登路にとった尾根は、予想通りなかなか登りやすい尾根で、意外に早く郡界尾根に到達できました。下りの尾根もなかなか快適な尾根道でした。しかし、郡界尾根上で二回ルート間違いをやってしまい、無駄な藪こぎをやる羽目に。地形図とコンパスチェックの大切さを再認識です。写真タイトル横の番号は、最後のルートマップに対応しています。

サンヤリ山頂からの眺望へ
天狗堂山頂からの眺望へ
ルートマップへ

山行写真
撮影日:2011/10/9 Photo by Minaphm, All Rights Reserved.
撮影機材:ボディー: Pentax K-7、レンズ: SMC Pentax DA18-250mm F3.5



林道わきの駐車地で @
犬上ダムは犬上川の南流を堰き止めた農業用コンクリートダムです。この上流は2つに分かれ、一本は県道34号線が沿って走る本流です。
今回はもう一本の、南東への流れを遡ります。こちらは林道が並行して登っていきます。2本目の枝林道が左に分かれる手前に駐車しました。
そこには、写真のような「治山報徳」という石碑が。署名は、「農林大臣 安倍晋太郎」となっていました。安倍晋三元首相の親父さんですね。




枝林道の入口 @
左へ登っていく地道の林道に入ります。まっすぐは、谷沿いの林道。帰りはこちらから帰って来る予定です。



林道を登る @-A間
未舗装の林道を登っていきます。



天狗堂 A
林道が東に回り込むと、前方に天狗堂の雄姿が見え隠れします。



尾根の突端 B
林道はやがて尾根を左に越えていきます。そのポイントがここです。この尾根に取り付きます。



尾根上の様子 B-C間
尾根の上にはかすかに踏み跡がありました。とにかく尾根芯を上へ上へ。



天狗堂 B-C間
ちょうどま右に天狗堂が見えてきました。なかなか凛々しい姿です。



尾根上の様子 C
大きな植林帯に入りました。



シャクナゲ C-D間
植林が終わると、シャクナゲが出てきました。行く手を遮ることしばしば。スピードがぐんと落ちます。



尾根の合流点 D
大きな松のあたりで、左から登ってきた尾根と合流します。



灌木の道 D−E間
シャクナゲ以外にも、行く手を遮るたくさんの枝が・・・。



ピーク E
標高約895mのピークです。この先、今日初めて少し下ります。



ピークの先 E-F間
ヒノキの林になりました。この先で、左に寄って、ヒノキ帯を抜けました。



見えてきた稜線 E-F間
もうあの先が郡界尾根の稜線です。



郡界尾根 F
郡界尾根上です。さすがに、さっきより踏み跡ははっきりしていました。それでも、頼りない踏み跡で、ときどき消えてしまいます。



御池岳 F-G間
稜線上の道を行くと、左手に大きな御池岳の姿。手前の尾根は、この郡界尾根から分岐して、しばらく平行に進む尾根で、迷い込む人も多いそうです。



尾根上の道 F-G間
サンヤリへの最後の登りです。



サンヤリの山頂 G
やがて、標高958mの三角点のある山頂です。少しだけ、広場になっています。






サンヤリ山頂からの眺望



霊仙山と茶野
霞の中、北に霊仙山1094m。その右手前は御池岳の一角・茶野。



水谷岳と綿向山
南南西。幾多にも重なる鈴鹿の山々。一番奥が綿向山1110mで、左手前に水谷岳990m(別名・カクレグラ)です。さらに左にイハイガ岳964m。



タイジョウと黒尾山
その左には黒尾山(手前)949mと、タイジョウ1060m。手前には東山790m。ほぼ真南です。



イブネ、雨乞岳、銚子ヶ口と岳
さらにその左手。最遠方に雨乞岳1238m。その左手前はイブネ。中央の手前に銚子ヶ口1077m。最も手前の丸い峰が岳781m。



天狗堂
そして、今から向かう天狗堂988m。





天狗堂への尾根 G-H間
このあと、天狗堂へはほぼ真南に向かいます。これを少し南東(左寄り)に振ってしまい、
稜線を外してしまいました(地図上のオレンジ色のルート)。ここに復帰するのに、20分はロスしてしまいました。




静ヶ岳 G-H間
御池川と茶屋川の谷を挟んで静ヶ岳1089mです。このあと、Hの924m峰からもほぼ真西への変なルート(地図上のオレンジ色のルート)
に捕まってしまい、15分ほどロス。日の短い秋なので、あほな道間違いはしたくないんですが、ついつい不注意で、またやってしまいました・・・




鞍部からの天狗堂 H-I間
924m峰と天狗堂の鞍部から見上げる天狗堂です。



天狗堂の登り H-I間
なかなかいい感じの尾根になってきました。



天狗堂・山頂 I
岩の山頂には、若いペアがお茶を沸かしてはりました。今日初めて出合った人間です。





天狗堂・山頂からの眺望




御池岳
前来た時(7年前)より、ずっとお天気がいいので、再び御池を激写。やっぱり、素晴らしい威容です。何回見ても。



銚子岳と静ヶ岳
巡視路尾根の向こうには県境稜線の銚子岳1019m(左)と静ヶ岳1089m。



ヒキノ
巡視路尾根の最高峰・ヒキノ844mも、ここからは眼下です。



藤原岳
左から鉄塔の立つ冷川谷の頭1143m、天狗岩1171m、展望丘1140m。





天狗堂からの下り I-J間
ここは一般ルートです。さすがに、歩きやすい!



天狗堂からの下り J
やどんどん下っていきます。



尾根の分岐点 K
さて、Kまで下ってきました。君ヶ畑に下るのは白い看板のある左前方へ。でも、ここは逆に右前方への尾根をとります。



北西への尾根 K-L間
しばらくは植林中を、やがてこのような二次林の尾根を下っていきます。



天狗堂とサンヤリ L
尾根の上から、さっき歩いた二峰を見上げます。



下りの尾根 L-M間
なかなか歩きやすい尾根でした。ほぼ北西を確認しながらどんどん下ります。



下りの尾根 M-N間
やがて植林が出てきました。林道はもうすぐです。



林道へ N
最後は滑り落ちるように林道へ。



林道から見上げた尾根 N
結局、この尾根を下ってきたことに。さいごまで尾根線で下っても、大丈夫そうですね。



山行記録:日時−2011年10月19日、天候−晴れ。9:30 分岐点近くの林道に@に駐車後、左手の林道へ。9:55 尾根取り付きB、10:35 尾根合流点Dの松の木の下で休憩、11:09 郡界尾根上の小ピークF。ここから郡界尾根を南下、11:30 サンヤリ・山頂三角点G到着。休憩・昼食後、11:45 山頂発、12:40 P924mHと天狗堂の鞍部、12:55 天狗堂・山頂I着。13:02 山頂発・下山開始、13:45 尾根分岐K、14:25 林道へ降下N、14:32 駐車地@着。

 秋晴の日、以前から狙っていたサンヤリに、ようやく挑戦できました。サンヤリには天狗堂から入っていくのが一番手っ取り早いですが、それもなんだか芸がないような・・・・。なんとか犬上ダム側から登れないかな?と、地形図を眺めていました。犬上ダム上流の南東へ延びる沢には林道があり、その先が3本に分岐しています。この林道を登路に使えば、比較的楽に郡界尾根に登れそうです。そのなかでも、ちょうど林道が切通し状に尾根を越えていくBから尾根に登るルートが一番いいルートに見えました。等高線もなかなか素直で、無茶な急登個所もなく、長さもほどほど。そこで、下の林道に駐車して、林道を登ってみました。案の定、Bからは尾根にたやすく取り付くことができ、尾根上にはソマ道が通っていました。途中で何個所か、藪がきついところはありましたが、大きな支障はありませんでした。結局谷底からは1時間40分ほどで、Bからは1時間15分ほどで郡界尾根上に達しました。しかし、郡界尾根の上も、少しややこしい道で、ところどころで止まっては地形図とコンパスの確認。隣の巡視路尾根や、県境の主稜線みたいなわけにはいきません。サンヤリの山頂Gは少しの広場があって、なかなか気持ちのいい場所でした。霞がかかっていて残念でしたが、不思議な角度から鈴鹿の峰々を眺めることになります。水谷岳と綿向山が重なる様子は、なかなか他からは見ることができません。このあと、なぜか尾根を少し西に振ってしまい、すぐに気付けばよかったものを、なぜかボーっと歩いていたため、北に振ったところでようやく気付きました。その時、ドドッ、ドドッという爆音を響かせて、大きなカモシカが一頭、目の前を下って行きました。一瞬の出来事で、とても写真には収められませんでしたが、なかなかの感動モノでした。なんとか郡界尾根に戻って、P924へ。ここでも、より西寄りのルートに間違って入ってしまい、藪漕ぎをする羽目に。天狗堂では、久々に人間と出合い、話をさせていただきました。初心者の方で、このあとちゃんと帰れたか、ちょっとだけ心配になりました。さて、ここからはしばらく一般ルートを下り、Kで分岐。今度の尾根も、予想通り、なかなか歩き良い尾根でした。しかも、尾根芯がはっきりとしていて、迷うところはほとんどありませんでした。最後、ちょっと無理して林道Nに滑り落ちましたが、忠実に尾根線を下った方が良かったかもしれません。

MAP


この地図は国土地理院発行の2万5千分の1地形図(竜ヶ岳)をベースに作成いたしました。

図中の番号は上の写真と対応しています。