鬼ヶ牙から長坂の頭、舟石、臼杵ヶ岳へ   Mt.Onigakiba, Nagasakanokashira, Funaishi & Usukinegatake

 鈴鹿南部は仙ヶ岳が一つの主役といっていいでしょう。その仙ヶ岳の南側にある大きな領域には、石谷川と船石谷川が流れ、その間に挟まれた尾根の突端が、岩の殿堂のような鬼ヶ牙です。鬼ヶ牙の北側に尾根が続き、標高を上げながら、きれいな形の長坂の頭に達します。さらにこの先、西に曲がりながら、県境主稜線の舟石のすぐ北につながります。石水渓の船石谷分岐から鬼ヶ牙に登り、この尾根を歩いて長坂の頭を経て、舟石、さらに南下して臼杵ヶ岳、臼杵山、そして出発点に下れば、なかなか素晴らしい周回ルートが作れます。秋の一日、この周回ルートを辿ってみました。写真タイトル横の番号は、最後のルートマップに対応しています。

臼杵ヶ岳の展望岩からの眺望
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山行写真
撮影日:2013/9/23 Photo by Minaphm, All Rights Reserved.
撮影機材:ボディー: Pentax K-7、レンズ: SMC Pentax DA18-250mm F3.5



石水渓の船石谷分岐にて P@
石水渓(安楽川)を安楽越の方に進んでいくと、やがて船石谷を渡ります。渡ってすぐの右にこのような空き地があり、ここに駐車して、
歩きはじめました。標高は250m弱です。左の斜面に赤テープが見えますが、ここが臼杵山への登り口。今日はここから下ってくる予定です。




鬼ヶ牙の登り口 A
車で渡った橋を渡りなおし、船石谷に沿った船石林道を少しだけ登ります。すると、その先に橋がありますが、橋の手前から右を見たところです。
なお、鬼ヶ牙の登り口は、このあたりだけでも3箇所はあります。このルートは、まず最高峰に登るルートで、たぶん一番穏やかなルートだと思います。



尾根に取り付く A
すぐ先で、鬼ヶ牙への案内板があります。尾根の左寄りを登っていきます。



尾根道(1) A-B間
松が多い尾根ですが、あまり岩だらけではないです。



臼杵山 A-B間
振り向けば、安楽川の向こう側にあとで下ってくる臼杵山632mが大きく立っています。



明星ヶ岳 A-B間
南を見ると、新名神がずいぶんと下に見えてきました。遠景は明星ヶ岳580mです。



尾根道(2) A-B間
傾斜が緩くなってきました。



見晴らしのいい場所 B
やがて、大きな木のない見晴らしのいい場所に出ました。



尾根道(3) B-C間
その先は快適な尾根道となり、まもなく鬼ヶ牙の最高点です。



臼杵山と臼杵ヶ岳 C
鬼ヶ牙の最高点に着きました。四方がよく見えます。西にはさっきから見えていた臼杵山と、その右に臼杵ヶ岳697mも姿を現しました。



鬼ヶ牙の本峰 C
南東には鬼ヶ牙の本峰。こちらの方が8m高いのですが、やはり、向こうが鬼ヶ牙のイメージです。



長坂の頭 C
そして、北西にはあとで歩く長坂の頭616m。



分岐点 C
最高点のすぐ東に分岐点があります。まずは右に行って、鬼ヶ牙の本峰に立ち寄ります。



難所(1) C-D間
鬼ヶ牙の本峰が近づくと、さすがに尾根が激しく岩だらけになってきました。まずは虎ロープのある岩。隙間に足を入れて、左上にステップ。



難所(2) C-D間
ここも、ズルズルとよく滑る岩でした。虎ロープがないと、厳しいかったかも。



鬼ヶ牙・本峰 D
やがて、本峰の山頂に到着です。札には488mの表示も、正しくは480mほど。



本峰から東峰 D
南東に眼をやると、鬼ヶ牙の東峰457m。さらに荒々しい姿です。今日は時間がないので寄れませんが、次回は登りたいです。



かくれ谷乗越 C-E間
Cまで戻り、こんどは長坂の頭を目指します。一回少し降下して、両峰の鞍部、かくれ谷乗越470mです。



尾根上の大岩 C-E間
乗越を過ぎると、尾根の真上に、大岩が立ちふさがります。とても乗り越えられるような代物ではないので、左に回りこみます。



尾根への復帰 C-E間
そして、この急斜面を登りきると、ようやく大岩の先の尾根上に復帰です。やれやれ。



長坂の頭への最後の登り C-E間
その後も登り下りを繰り返し、ようやくこれを登りきると、長坂の頭です。



長坂の頭・山頂 E
山頂です。実際には616mほどあります。山頂に先に大崩壊地があります。



ミヤマママコナ E
こんな厳しい尾根にも、秋の花が咲いていました。



大崩壊地からの眺望 E
山頂先の大崩壊地上から。臼杵山から御所平までが手に取るように眺められます。クリックで拡大。



急降下(1,2) E-F間
この先の鞍部は標高540m。したがって80mほど下ります。進むほど徐々に荒れてきて、尾根上まで崩壊地の一部になりつつあるようです。



急降下(3) E-F間
ここは、一週間ほど前に降った2013年台風18号の大雨の影響で、崩壊が進んでいました。慎重に下ります。今回の尾根歩きで、一番やばい場所でした。


鞍部 F
鞍部に着きました。ここから先は、安定した尾根道となりました。ただ、県境尾根まで標高差200m以上の単調な登りです。



県境稜線を目指して(1) F-G間
ツツジの仲間や、リョウブが見られました。



県境稜線を目指して(2) G
大きな岩が尾根を塞ぎますが、ここは左から虎ロープで、岩の上に乗ります。



岩の上から〜仙ヶ岳 G
岩の上からの眺望です。霞んではいますが、今日初めて仙ヶ岳961mが見えました。2ヵ月半前に登ったギザギザの南尾根が見えてます。



岩の上から〜長坂の頭 G
反対側から見たら、きれいに樹木に覆われていましたが、ここからは山頂北の大崩壊地がよく見えます。一部尾根に届いているのも、わかりやすいですね。
9年前に、舟石から見ていますが、こんな激しい崩壊はなかったです。ここ数年で急激に拡大した崩壊だと思います。なんとか止まってほしいものですが・・・




県境稜線に乗る H
Hで県境稜線に乗りました。縦走路とは、少し先で出合います。



舟石 I
縦走路を少し登ると舟石760mの山頂です。久々に舟石にも再会です。



ベンケイ分岐 I-J間
舟石山頂から少し下るとベンケイとの分岐。いくつか目印があります。臼杵山のほうに左折。ここから臼杵ヶ岳までは初めて歩きます。



鬼ヶ牙を見下ろす I-J間
鬼ヶ牙がよく見えてきました。ほぼ中央が本峰、右端が東峰です。後方に、有名な坂本の棚田です。



県境稜線 J
県境稜線の縦走路は、723m峰を越えて進みます。



臼杵ヶ岳の山頂 K
やがて、臼杵ヶ岳につきました。見晴らしはまずますですが・・・



展望岩へのお誘い K
「行くべし」と書かれると、行かないわけには・・・。




臼杵ヶ岳の展望岩Lからの眺望


新名神と明星ヶ岳
3分と書かれていましたが、実質1分半で着きました。なかなか素晴らしい眺望です。右奥が明星ヶ岳580mです。


仙ヶ岳
仙ヶ岳方向は霞みも晴れてきて、なかなかきれいです。獅子岩もいい感じです。



獅子岩と南尾根
獅子岩と南尾根を望遠で。



長坂の頭
また角度が変わりました。



臼杵山
「岳」から見た「山」です。こちらもこんもりときれいです。



舟石
さっき歩いた舟石760mです。



御所平
その右の御所平です。左のこぶがミズナシ832m。中央が860mの御所平・山頂。





タマゴタケ K-M間
臼杵ヶ岳の下りで真っ赤なタマゴタケ。上のが成長して下の姿になるようです。



臼岩・杵岩 N
臼杵ヶ岳」でも紹介した臼岩と、尖った杵岩です。



長坂の頭 N-O間
臼杵山の下りから。何回見てもいい形です。



岩尾根を下る O
岩だらけの尾根を下ります。振り返ってみたところ。



流れに沿って O-@間
尾根から外れて流れに沿って下り始めると、間もなく下山です。



山行記録:日時−2013年9月23日、天候−曇りのち晴れ。9:20 船石谷入口の空地P@に駐車後出発、9:24 鬼ヶ牙登山口A、10:06 鬼ヶ牙・最高点C、10:21 鬼ヶ牙・本峰山頂D着。10:29 山頂発、10:39 最高点の分岐C、10:52 かくれ谷乗越、11:18 長坂の頭・山頂E着、昼食。11:35 山頂発、12:18 鞍部F、12:33 県境主稜線H、12:46 舟石・山頂I、13:34 臼杵ヶ岳・山頂K着。展望岩Lにも寄り、13:48 山頂発、14:17 臼岩・杵岩N、15:04 駐車地P@着。

 距離8.3kmほどの周回ルートです。でも、距離の割には時間がかかるルートで、この日も休憩を含めると5時間45分ほどかかっています。なんといっても、鬼ヶ牙の岩だらけの稜線や、崩壊が進む長坂の頭の北側の尾根を通るルートなので、走るわけには行きません。でも、その分、眺望には恵まれたルートです。鬼ヶ牙から舟石までの尾根は、思った以上に起伏が多いのも特徴です。でも、全般的には楽しいルートでした。
 この年、2013年は、9月中旬に台風18号がやってきて、近畿地方は大変な大雨に見舞われました。京都では嵐山の川が氾濫し、滋賀でもがけ崩れで犠牲者が出ました。この日は尾根ルートで、直接の谷間の被害は見ませんでしたが、長坂の頭の北西斜面の崩壊は、どうもこの台風で拡大してしまったのではないでしょうか。今後も毎年こんな台風が来そうだという話で、心配になってきます。これからの時代、谷道を詰めるルートは、存亡の危機かもしれません。

MAP


この地図は国土地理院発行の2万5千分の1地形図(伊船、亀山、土山、鈴鹿峠)をベースに作成いたしました。

図中の番号は上の写真と対応しています。