三国岳(鈴鹿最南部)と油日岳   Mt. Mikunidake & Mt. Aburahi 

「三国」と名のつく山は滋賀県境に少なくとも6山あります。当然、近江の国と他の二国の三国境で、近江と@美濃・伊勢、A伊勢・伊賀、B山城・丹波、C丹波・若狭、D越前・美濃、E若狭・越前の国境です。近江と伊賀・山城との三国境には残念ながら三国とついた山名は見当たりません。このうち鈴鹿山脈にあるのが、@の三国岳は鈴鹿北部、御池岳の北側に鞍掛峠をはさんで位置する山で、もうひとつが最南部にあるAの三国岳です。今回はこの三国岳を伊賀側から登ってみました。奥余野公園に車をとめ、東海自然歩道を歩いてゾロ峠へ、そこから伊勢・伊賀国境の稜線を北上し、倉部山を経て三国岳。ここで西に向き、伊勢・近江国境、いまでも三重・滋賀県境の鈴鹿主稜線を西へ。忍者岳、加茂岳と呼ばれる小ピークを越えて、油日岳に至り、さらに県境稜線を南下して奥余野公園に戻るコースでした。

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周囲からの油日岳へ
余野公園のヤマツツジ


山行写真
撮影日:2006/5/21 Photo by Minaphm, All Rights Reserved.
撮影機材:ボディー: Pentax *istDS2、レンズ: SMC Pentax DA18-55mm F3.5


奥余野公園の駐車場と道標 @
余野公園はJR草津線沿いに走る滋賀・三重県道4号線のほぼ県境付近にあります。そこから東に10分ほどで
奥余野公園の駐車場があります。ここは東海自然歩道が山道に差し掛かるところで、道標には壬申の乱の大海人皇子や義経が
この道を通ったことが書かれています。ゾロ峠は、この道標ではぞろぞろ峠。峠に向かって歩き始めます。




峠への道 A
東海自然歩道なので、あちこちに道標があります。



坎霞渓のタニギキョウ B
もう少し上がってくると、坎霞渓(かんかけい)と呼ばれる谷間です。白くて小さなタニギキョウが咲いていました。



ゾロ峠 C
やがてゾロ峠(ぞろぞろ峠)に着きます。東海自然歩道はここで峠を越えて関に向かいます。
ここで東海自然歩道と別れて、稜線を北(左)に向かいます。




経塚山 C
ゾロ峠から少しだけ稜線を行くと、右後方にどっしりと大きい山が見えてきます。経塚山623mです。
その右後方に尖った頭を見せているのは、布引山地の錫杖ヶ岳676mです。




仏ヶ平 C
経塚山の左に目をやると、山頂付近に鉄塔のある仏ヶ平565mです。



ヒメハギ
B-C間の稜線上で。紫色のきれいな花でした。



稜線上の道 C−D間
時折やせ尾根になりますが、だいたいこのように歩きやすい尾根です。



ヤマツツジ、経塚山、錫杖ヶ岳 D
やがて、倉部山という標識の立ったピークに着きました。このあたりは朱色のヤマツツジが満開でした。
経塚山に隠れていた錫杖ヶ岳が頭だけでなく、だいぶ姿を現しました。




烏山 D
今度はその右に、烏山717mが現れました。いくつもピークを持っています。



ヤマツツジ
至るところを、朱色に染めていました。



那須ヶ原山 D−E間
鈴鹿最南部の盟主・那須ヶ原山800mです。右手は三ツ頭。



三国岳と那須ヶ原山 D−E間
那須ヶ原山の左手に、めざす三国岳715mが。烏帽子のような尖峰です。左が本峰、右が東峰。



三国岳 D−E間
さらに近づき、鳥不越峠という小さな鞍部の手前からの三国岳の姿です。



忍者岳 D−E間
その左手には、針葉樹に覆われた忍者岳720m。



三国岳の登り D−E間
鳥不越峠を過ぎると、急な登りになります。固定ロープも付いています。



三国岳・山頂 E
急な登りはあまり続かず、三国の山頂に到着。ここが近江・伊賀・伊勢の三国境です。ここを左折して忍者岳に向かいます。



雨乞岳、御在所岳 E−F間
三国岳の山頂から西に進むと、急な下りがあって、鞍部に着きます。望油峠です。ここに立つ道標は間違って「鳥不越峠」と書いています。
鞍部から再び急登がありますが、このあたりから北の展望が時折開けます。左が雨乞岳1238m、右が御在所岳1212mです。2峰の間手前にはサクラグチ。





忍者岳・山頂 F
やがて稜線上に分岐が現れ、直進すると忍者岳の山頂です。「倉部岳」という札もありました。



那須ヶ原山 G
分岐まで引き返し、道標の「加茂岳・油日岳」方面へ。やがて、やせ尾根が続く部分で、那須ヶ原山の雄姿が望めます。



県境稜線からの三国岳 G−H間
加茂岳と表示のあるピーク付近より。遠方の錫丈ヶ岳の右のピークが、三国岳。左は東峰。



油日岳山頂の岳大明神 H
加茂岳と表示のあるピークを過ぎて稜線歩きを楽しんでいたら、あっという間に右から油日岳登山道
(参道)が上ってきて、やがて山頂です。ここは、5年ぶり。懐かしいなぁ・・・




南西への県境稜線 H−I間
油日岳の山頂の脇にある、余野公園と書かれた道標を目印に、県境の稜線を下ります。いよいよ鈴鹿山脈の主稜も
ここから先は峰らしい峰もなく、大地へと吸収されていくところです。今日は谷に下らずにこの稜線を詰めてみることにしました。




烏山と旗山 H−I間
三馬谷滝へ下る道を左に分け、稜線を進みました。時々左手に展望が開けます。左が烏山の一峰。右の鉄塔のあたりが旗山650mです。



稜線を下る I
右前方向に高間・みずべ公園と書かれた道標の分岐で左前方をとり、あくまでも県境稜線を下りました。
このあたりはまだ立派な道ですが、やがて踏み跡は薄くなり、藪も出てきます。



植林地を下る I−@間
稜線の藪がきつくなってきたところで、左へ無理やり下ってやれば、駐車場の道まで、そう遠くはありません。
できるだけ稜線を下っておくことです。ただ、ここのように植林の枝うちされた枝をバリバリ踏みながら歩くのは疲れます。




駐車場へ @
というわけで、最後は藪こぎをしましたが、なんとか奥余野公園の駐車場に下ってこれました。




山行記録:日時−2006年5月21日、天候−晴れ。11:05 奥余野森林公園駐車場@に駐車、登山開始、12:40 ゾロ峠C到着、近くで昼食。 12:55 ゾロ峠発、13:10 倉部山D、13:25 鳥不越峠、13:30 三国岳E着、13:45 望油峠、13:55 忍者岳F、14:15 加茂岳、14:25 油日岳H着、休憩。14:35 油日岳発、14:45 三馬谷滝分岐、15:45 駐車場@着。

 鈴鹿最南部の山々では、那須ヶ原山、高畑山、油日岳は有名ですが、そのほかはあまり知られていない山が多く、三国岳や忍者岳もその一つです。もっとも、忍者岳、倉部山、加茂岳等は、地元の人たちが比較的最近つけた名前でしょう。西内さんの本でもこのような名前は紹介されていません。奥余野森林公園@に車をとめ、まず東海自然歩道を歩いてゾロ峠Cへ。さすがによく整備された道です。ゾロ峠から伊勢・伊賀国境の稜線を北上します。この稜線は、時折やせ尾根になりますが、だいたい歩きやすい尾根です。右後方に、経塚山、仏ヶ平、錫丈ヶ岳などが望め、なかなか気持ちのいい道です。特にこの季節、倉部山D周辺のヤマツツジの朱色が大変きれいでした。鳥不越峠から三国岳Eへの登りは急ですが、固定ロープもあり安心です。三国岳山頂は眺望もなく、ただの三叉路です。右に行くと那須ヶ原山に向かいますが、今回は左へ。急降下で望油峠。ここに「鳥不越峠」の立て札があるのにはちょっと・・・再び急峻な尾根を登ると平らになって分岐です。左に向かえばわずかで忍者岳の山頂F。ここも眺望はありません。
 この道を詰めると、三馬谷滝へ下ることもできます。少し引き返して分岐を左にとり、油日岳に向かいます。しばらくやせ尾根が続きます。特に東斜面があちこちで崩壊。おかげで、時折見える那須ヶ原山は、非常に雄大に見えます。加茂岳と呼ばれる小ピークを越えて、少し下ると、油日岳の表参道が右から突き上げてきます。その先はすぐ油日岳の山頂Hです。岳大明神にお参りしてから、山頂の脇にある、余野公園と書かれた道標を目印に、県境の稜線を下りました。いよいよ鈴鹿山脈の主稜(滋賀−三重県境)もここから先は峰らしい峰もなく、大地へと吸収されていくところです。今日は谷に下らずにこの稜線を詰めてみることにしました。三馬谷滝へ下る道を左に分け、さらにその先で右前方向に高間・みずべ公園と書かれた道標の分岐で左前方をとり、あくまでも県境稜線を下りました。稜線の藪がきつくなってきたところで、左へ無理やり下ってやれば、奥余野公園駐車場の道まで、そう遠くはありませんでした。藪を漕ぎたくない方は、三馬谷滝へ下る道を下られたほうが無難でしょう。


MAP


この地図は国土地理院発行の2万5千分の1地形図(亀山)をベースに作成いたしました。

写真の番号は地図の番号と対応しています。


周囲からの油日岳 滋賀の山・山姿写真集より。詳細データはそちらをご覧下さい。)


油日神社から



溝干山から




余野公園のヤマツツジ